毎年恒例の東洋大学のPPP成果発表会が開催された。当日は100名を超す来場者が集まり、本年度の取り組みについて、熱心に発表に聞き入っていた。テーマはシティマネジメントから公有資産活用、震災対応、海外動向など、多岐にわたり、興味深いものとなった。
(概要)
日時:2013/1/29(火)1830~2030
場所:大手町サンケイプラザ
東京都千代田区大手町1-7-2 サンケイビル3階
入場無料、申し込み先着順
(プログラム内容)
1830
(1)開会、PPP研究センター全体報告(センター長:根本祐二)
2008年度から文部科学省戦略的研究基盤整備事業で支援をいただいたPPP研究センターが最終年度を迎え、これまでの研究成果とこれからの研究計画を発表。
1845~
(2)日本版FEMA(緊急事態管理庁)設立提言(院生:西村尚)
政府の防災に対する体制をさらに効果的にするにはどうすれば良いか、米国FEMAの徹底研究により日本でも実現可能な体制を提案。
(3)遠野市の実績を踏まえた防災後方支援(リサーチパートナー:増井玲子)
遠野市は岩手県沿岸部から1時間の距離を生かして津波被災地の支援拠点として大活躍し、「隣町同士で助け合う」コンセプトは、2012/2国連PPP会議で世界の注目と称賛を集めた。
(4)滋賀県官民ニーズマッチング調査プロジェクト(リサーチパートナー:蔵田幸三)
大津市内の県庁周辺の2つの建物・土地の再利用を、民間の意向を事前に透明な手続きで把握する新手法を試行。歴史的建築物である武徳殿(体育館)の活用も注目の的。
(5)国立市公共施設マネジメントのありかた調査(院生:尊田美和子)
PPP、長寿命化、土地売却などのシミュレーションモデルを使って学校統廃合を具体的に織り込んだ長期計画を提言。今日本で一番進んでいる公共施設マネジメントの研究。
(6)キルギス共和国PPP可能性調査及び提案(院生:松浦良一)
中央アジアにある旧ソビエト連邦の共和国。金をはじめとする鉱物資源が豊富で、日本も水銀、希土類元素、放射性元素を輸入。2012年PPP法制定で一躍注目を集めるPPP発展国。
(7)フィリピン・マンダウエ市PPP可能性調査及び提案(院生:関根浩貴)
経済成長著しいフィリピンのプロジェクト。エネルギー、農業、ものづくりなど多方面の可能性。前年のフィリピン調査では既にエネルギーや農業などで複数案件が始動中。
(8)完全PPP都市「サンディ・スプリングス市」近況報告(リサーチパートナー:難波悠)
人口10万人に対して市の職員わずか7名。「自治体を民間が運営する都市」として有名になった米国ジョージア州サンディ・スプリングス市。世界を震撼させた第1期PPP契約終了後の大きな変化と、同市以外にも広がっているPPP都市の動きの最前線を紹介。
2010~2030 全体質疑
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